EXHIBITIONS

2013年4月13日(土)4月25日(木)
ジョン ディレマス展「回想/Re-collection」
John Dillemuth Exhibition, "Re-collection"

ここ数年間、私は絵の題材として写真を使ってきました。いつも、一連の写真のイメージから得られるテーマ、もしくはコンセプトをもとに作品を作ります。バッファロー 大学の卒業制作展では高校のイヤーブックから同級生の肖像の連作を制作しました。ロスアンゼルスのアートコア(ギャラリー)では、料理やインテリアの雑誌から借用したイメージを題材に、「ベッドと浴室」といったテーマで作品を発表しました。ドイツのコロンで展示した作品「石鹸の泡」は、叔父が50年代、60年代に撮った農場の写真のイメージからインスピレーションを得ました。

 

今回の個展では、私が住んでいる家の以前の住人が残していった家族のスナップ写真を使っています。私は、写真の所有者に会ったこともないし、題材になっている物を見たこともありません。他人の家族写真を覗き見るのは病的で刺激的な経験でしたが、私にとって、この家族写真は、面白い絵の題材でしかありませんでした。しかし、なにか家族の大切な瞬間に土足でずかずかと入り込んでいくような気がしました。

 

私の初期の作品の多くは、絵画の主題や、スタイルに一風変わった方法を用いて、窃視症的な要素を表現しています。このプロジェクトでは、私は単に窃視者ではなく個人の記録の改ざん者でもあるように思えます。そこから生じる新たな意味を、観客はどう捉えるのでしょうか。

 

<ジョン ディレマス>

Reception (レセプション)

item5

Sisters(姉妹)

item3

Friends(友達)

item6

<close>